葬儀の花について、事前に調べる人はほとんどいません。訃報が来てから初めて考える。それが普通です。でも、少しだけ知っておくと、後悔が減ります。祭壇花と棺花と供花は、それぞれ役割が違います。

祭壇花・棺花・供花の違い ¶
祭壇花は会場の正面に置かれる大型のアレンジメントで、式全体の印象を決めます。棺花は棺の上や周囲に置く花で、故人に最も近い花です。供花スタンドは参列者や企業から贈られるもので、会場の両脇に並びます。この3つは用途も予算感も異なります。一括で同じ業者に頼む場合でも、それぞれの役割を理解しておくと、打ち合わせがスムーズです。
白菊だけでなくていい ¶
日本の葬儀では白菊が定番ですが、それは「在庫が安定していて大量発注しやすい」という業者側の理由が大きい。故人が好きだった花、縁のある色を加えることは、多くの葬儀社で対応可能です。ただし、香りの強い花(ユリの一部品種、フリージアなど)は、参列者への配慮から避けた方が無難です。差し色を入れる場合は、全体の10〜20%程度に抑えると、白の静けさを保ちながら個性が出ます。
花材の鮮度と産地について ¶
葬儀の花は、式の当日に最も美しい状態であることが求められます。市場経由の花は、産地から2〜4日かかることがあります。産地直送の花は、その差が見た目に出ます。特に白い花は、鮮度が落ちると黄みがかってきます。発注する際は、花の入荷日と式の日程を業者に確認することをお勧めします。
予算の目安と、削らない方がいい部分 ¶
祭壇花フルセット(棺花・受付花・供花2基込み)の相場は、東京で¥80,000〜¥150,000程度です。削れる部分は供花スタンドの数と、受付花の規模です。削らない方がいいのは棺花です。棺花は故人と一緒に納められる花で、参列者の記憶に最も残ります。ここだけは、妥協しないことをお勧めします。
花の選択に正解はありません。ただ、後から「あの花でよかった」と思えるかどうかは、事前の少しの準備で変わります。ご不明な点はいつでもご相談ください。