一周忌と三回忌で、花を変えるべきか揃えるべきか。正解はありません。ただ、私たちには考え方があります。花は、時間を記録できる。

年忌法要の花の役割 ¶
葬儀の花は「その日」のためのものです。年忌法要の花は違います。毎年繰り返される場に置かれる花は、時間の経過を映すものになり得ます。一周忌は悲しみがまだ新しい。三回忌は少し落ち着いてくる。五回忌はもっと穏やかになる。花がその変化を反映できたら、それは単なる飾りではなくなります。
記録を持つことの意味 ¶
私たちは、過去にお受けしたすべての案件の花材構成と写真を保管しています。一周忌の花を担当した翌年、三回忌のご依頼をいただいた際に、前回の記録を参照します。同じ花を使いながら、少しだけ変化を加える。その積み重ねが、「花が年を重ねる」感覚を生みます。ご家族から「また同じ人に頼みたい」と言っていただける理由の一つです。
テーブル花の実際 ¶
年忌法要の会食テーブルには、ロー・アレンジメント(低い花)が適しています。高さが出ると、向かいの人の顔が見えなくなります。直径35〜45cmの円形アレンジメントで、テーブルの中央に置くのが基本です。白とグリーンを基調に、故人が好んだ色を差し色として加えることで、毎年少しずつ違う顔になります。
持ち帰りと処分について ¶
法要後の花は、参列者が持ち帰ることが多いです。あらかじめ小分けにできるよう、ブーケ形式で作ることもできます。持ち帰りを希望する方が多い場合は、事前にお知らせください。分けやすい構成に調整します。処分を希望する場合は、農業堆肥として処理します。
年忌の花は、一度きりではありません。毎年来る。だから、記録が意味を持ちます。